どうだろ、1年に100件以上はお問合せのある案件
はちみつが白くなってた!
蜂蜜にカビが生えた!
ビンからでなくなった。。。等々
これはすべてはちみつの結晶化(けっしょうか)によるところが原因です。
はちみつは、早晩結晶化します。結晶化には、花蜜由来・気温・振動等によって変化はあるがいずれにしろ結晶します。
まず、花蜜由来から考察すると、ブドウ糖と果糖の比率により結晶化するスピードに変化がある。果糖比率が高い方が結晶しにくくなります。
あくまでも一般的には、草花の花蜜の方が木の花の蜜より結晶しやすい傾向があります。
日本で代表的な結晶しにくいはちみつと言えば、アカシア蜜です。その一方最も結晶しやすい蜜と言えば、菜の花蜜です。
菜の花蜜は採蜜して1週間もすれば、白く結晶化が始まるほどです。結晶の粒子も花蜜に由来するところが大きく、ざらつきのある結晶化になるものもあれば、結晶の粒子がとても細かくクリーム状になる結晶もあります。結晶粒子が細かいクリーム状のはちみつは、これはこれでまた舌ざわりがよくおいしいと思います。
そもそも蜂の巣にたまっているはちみつは結晶化しない
はちみつの結晶化には花蜜由来や振動・温度が影響するという話をしました。今回は、振動と温度の話をします。
そもそも蜂の巣にたまっているはちみつは結晶化しない。なぜでしょう???
ここにも結晶化の謎を解くカギがあります。
蜂の巣の中は動くことがありません(振動することがない)。それとハチの巣の温度は約34度と一定にミツバチにより保たれています。だから結晶しないのです。
蜂の巣は保温庫
ハチの巣の中は保温庫のような役割を果たしています。
一方、ビンに詰まったはちみつは、お客様に届くまでに揺れ、気温の変化を受けているので結晶化してしまうのです。
ご家庭でなるべく結晶させたくない方は、冷蔵庫についている野菜室などに保管するのがおすすめです。温度の変化が少なく振動がないため結晶化が若干遅くなります。
それでも結晶は遅かれ早かるしますけどの。。。。
では、はちみつが実際に結晶してしまったら、どのようにすればいいのでしょうか??
そのまま結晶した状態で使用する(召し上がる)。舌触りはよくないですが全く問題ありません。
あるいは、一般的におススメしているのは、やはり湯煎(ゆせん)してください。
はちみつの湯煎
結晶化したはちみつの湯煎のやり方をご説明します。
- はちみつの入った容器の蓋を開けてください。
- お鍋にお水やお湯をはって、弱火で熱してください。
- 60℃くらいになったら容器ごとお鍋の中心に入れてください。(60℃ってわからないという方、お風呂の温度が45度くらいですから熱湯です。指を入れたらアチ!と声がでる温度です。)
- 口の広い容器なら、乾いたお箸などをはちみつに付け、かき混ぜてください。口の狭い容器の場合は、容器をゆするなどして動かしてください。
- 結晶の度合いにもよりますが、15分くらいで結晶が解け始めます。
- あとは完全に結晶がとけるまで、弱火でコトコト様子をみてください。
なかなか目の離せない作業ですが、この方法で何回でも結晶を溶かすことができます。