はちみつの保存方法とは?賞味期限や注意点

はちみつは腐らないのか?

はちみつの正しい保存方法を説明する前に、そもそもはちみつって腐ると思いますか?皆さんどう思いますか?食べ物だからいづれ腐るでしょう!とお思いでしょうか?

結論からいいますとはちみつは腐ることがありません。永遠にです。永久にですよ。

(古代洞窟の養蜂風景)

すごくないですが、以前の私のBlogでも紹介したように、はちみつは世界最古の保存加工食品なのです。紀元前6000年からはちみつの採集風景が古代洞窟の壁画に残っているのは有名ですが、その当時のはちみつがもし残っていても腐っていることはないのです。実際エジプトのピラミッドのミイラからはちみつが出てきたという事があるくらいです。ではなぜ蜂蜜が腐らないのか?

 

含有水分量が少ない

はちみつは花蜜(かみつ)などをミツバチが採取し、巣房(すぼう)で貯蔵し、熟成させたシロップ状の物質です。ミツバチが自分たちの保存食として集めているものなので、水分活性値が低く(0.8~0.5)、酸性条件(PH3.2~4.9前後)にあるため菌が増殖しにくい性質なのです。

 

糖度が高い

水分活性値が低いことに追加され、糖度(77.5~82.0)が高いのも腐らない要因です。菌がはちみつに存在しても、この2つの要因で菌が活動できる環境がないというのがはちみつのすごいところ。

はちみつの賞味期限は?

ではなぜ腐らないはちみつなのに、賞味期限の記載があるの?という素朴な疑問があると思います。そもそも賞味期限とは、その食品がおいしく食べれる期限ということで、腐ることとは直接的に関係があるわけではないのです。では「はちみつがおいしく食べられる期限とは?」

チーズとはちみつ
(カマンベールチーズとはちみつ)

日本のはちみつの賞味期限は1年から3年間が主流です。結構バラつきありますがはちみつ会社さんによりそれぞれバラバラです。美味しくという価値観があいまいなんでしょうか。

はちみつの場合開封・未開封などで賞味期限がかわることはありません。また夏場ではちみつの保存方法が変わることもありません。

松治郎の舗(まつじろうのみせ)では、はちみつの賞味期限の設定根拠を1、水分量・2、果糖及びブドウ糖の含有量・3,ショ糖・4、電気伝導度(でんきでんどうど)・5、遊離酸度(ゆうりさんど)・6、色調・7,一般生菌数・8、ブドウ球菌数・9、カビ酵母数・10、大腸菌数

の10項目の検査基準をもうけ、賞味期限を設定しています。

HPLC
(高速液体クロマトグラフHPLC)

はちみつの正しい保存方法について紹介

ではここでははちみつの正しい保存方法を紹介していこうと思います。

保存温度

 

常温保存が一番

はちみつってどのくらいの温度で保存すればいいのか?という事なのですが結論から常温保存が一番いいのです。はちみつが苦手な温度っていうもの自体は特にないのですが、逆に温度変化が激しいのが逆に苦手な食品なのです。夏場でもはちみつの保存方法が変わることはありません。

ミツバチ群
(ミツバチの巣内)

それはミツバチの巣の中を想像してもらうとわかるかもしれないのですが、ミツバチの巣の温度って大体30℃~35℃くらいに一年中一定なんですよ。その中で保存されてるはちみつは温度変化が苦手なんです。よって保存はあまり温度変化が少ない常温が一番いいのです。

冷蔵保存はNG

はちみつを購入されたお客様がジャムと同じように冷蔵庫に入れる方がおおく見受けられます。はちみつを冷蔵庫にいれることをおやめください。先ほども述べたようにはちみつは温度変化(寒くなったり暑くなったり)が苦手な食品です。冷えた冷蔵庫から取り出し使用後また冷蔵庫に戻すという行為は温度変化が激しくなり、蜂蜜の結晶化を早める原因になります。

(冷蔵庫はNG)

(はちみつの結晶化についてはのちほど)よって冷蔵庫でのはちみつ保存はオススメできません。以外に思われるかもしれないですが、それでしたら是非冷蔵庫に備え付けられている野菜室はオススメです。温度変化が少ない場所だからです。幾分かはちみつが固まりにくく保存できます。

ただし、例外としてレモンなどをはちみつで漬け場合などは、タッパーなどに入れて冷蔵庫で保管ください。

開封後の保存方法は?

はちみつは開封・未開封によりほぼ賞味期限に変化はおこりません。開封後も常温保管で大丈夫です。ただしゴミや濡れたスプーンの水分などがはいれば別です。しっかりキャップをして常温で保管ください。瓶やポリ容器による賞味期限の変化は特に気にする必要がありません。

冷凍保存は(??)

番外編ということで、はちみつを冷凍庫に入れたらどうなると思いますか?実ははちみつっ凍らないです。なぜ凍らないか?凍るには水分が必要ですが、その水分がほとんどはちみつ中にないので凍ることがないのです。

実験映像がありますので、ご興味のある方はこちらをご覧ください。

夏場の保存は?

はちみつは夏場だからと言って特別な保存方法は必要ありません。まったくの常温保存で問題ありません。かといって直射日光は避けてください。はちみつの色に変化が出てしまいます。

保存容器

はちみつ入れる容器についてですが、市販で販売されているはちみつをそのまま使うのももちろん良いですが、はちみつ使いだってがよう容器に入れ替えて使ってみるのもいいのではないでしょうか?ガラスの器にいれるとなんともゴージャス感がでたり、陶器の容器にいれるとどことなく味の深みがなすような。。。。

最近では、はちみつがべたべたするのが嫌な方のために、蜜切れがいい容器なども販売されています。

参考までにこちらをご紹介しておきます。かなりの優れもののはちみつ容器です。

https://www.matsujiro.shop/products/detail/85

はちみつを保存する時の注意点

はちみつを保存する上での注意点としては、なるべくはちみつが白く固まる状態(結晶化という)が遅れることが使い勝手にはいいとするなら、一番は温度の変化をなるべく起こりにくい環境にはちみつをおいておき使用することに尽きる。よって購入したはちみつを野菜室などに保管して、使うときに取り出し、使い終わったら野菜室に戻すということが大切である。

また、スプーンなどを使ってはちみつを容器から取り出す場合などは、スプーンはしっかり乾いたスプーンを使うことも大切です。スプーンが濡れていたり、汚れていたりするとその部分がカビる原因になる場合があります。

はちみつが固まった時の対処法

 湯煎(ゆせん)

ここでは冬場などにはちみつが白く固まった時の対処法をご説明します。そもそもなぜはちみつは白く固まるのか?という疑問にお答えします。

はちみつ白く
(はちみつが白く固まる)

蜂蜜の結晶化って3点かの要素があります。1、お花由来 2、振動 3、気温の変化、推測するにずっと気温が低いままだと結晶って意外としません。ただ冬場や春先には寒暖差が生まれると結晶化します。

はちみつの結晶(けっしょう)とは、はちみつが白く固まることを結晶化(けっしょうか)といいます。はちみつに含まれる糖分がお花の花粉などと混ざって核(塊)として固まったものをいいます。結晶化(けっしょうか)は、ほとんどの蜂蜜でおきる自然の現象です。

ハチミツの結晶の度合いは、含まれているブドウ糖の割合とお花の花粉の量などで変わります。白く固まった蜂蜜の戻し方として湯煎(ゆせん)という方法があります。

湯煎(ゆせん)

①白く固まっていてもはちみつのビンの蓋を開ける。

②お鍋にお湯をはり、沸騰させます。

③沸騰したお鍋の中央に瓶(ビン)の蓋を開けたまま、白く固まったはちみつをお鍋中央に置く

湯煎に必要なもの
はちみつ湯煎(ゆせん)

④お箸などで白く固まったはちみつをゆっくるかき混ぜる。

⑤ここで最も注意事項とて、はちみつの蜜温度が50℃~60℃くらいの温度でゆっくる混ぜるということです。

⑥はちみつが通常の黄金色にほぼほぼ戻ったら火を止めて余熱でかき混ぜる

⑦容器がある程度手に持てる温度になったらこれで終了です。

(湯煎の方法動画)

<はちみつの湯煎注意点>

ハチミツの蜜(みつ)温度が60℃以上超えると品質の変化が著しいので、温めすぎには注意が必要です。

電子レンジ

ハチミツが白く固まった時の対処法として、電子レンジではちみつを溶かすという方法もあるのですが、私はこの方法はオススメできません。確かに簡単にはちみつがもとに戻るんですが、はちみつは高温加熱に弱い食品なので栄養価が飛んでしまうことがが考えらえます。電子レンジではちみつをもとに戻すのはおやめください。

まとめ

はちみつの正しい保存方法として、賞味期限や保存温度や保存する容器、蜂蜜が白く固まった時の対処方法を説明してきました。

はちみつは紀元前6000年ころから食べられてきている人類最古の長期保存食品であります。ミツバチは私たち人類よる前から存在し、このはちみつというものを創り出しました。人間が創造できる以上に神秘的だと思いませんか?

2022年の現代になっても未だに人類ははちみつを作り出すことはできないのです。本当に神様が作り出した保存食品かもしれません。みなさんはちみつを食べるときに一瞬でもこんな風に脳裏をよぎってくれたらいいなと思います。

その他よくある質問はこちら

はちみつは松治郎のはちみつがおすすめ

私ども松治郎の舗(まつじろうのみせ)では、110年もの間このミツバチと自然と向き合いはちみつを皆様にご提供しております。

自然の恵みである貴重なはちみつを是非ご賞味ください。

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